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乳房オンコプラスティックサージャリー 2
症例から学ぶ手術手技
克誠堂出版
電子版ISBN 978-4-7719-6033-6
電子版発売日 2018年11月26日
ページ数 207
判型 B5
印刷版ISBN 978-4-7719-0487-3
印刷版発行年月 2017年9月
書籍・雑誌概要
乳腺外科医、形成外科医 必携!
あの,大好評書に、続刊が登場!
症例を挙げながら詳述しています:
●整容性を重視した乳がん手術とオンコプラスティック手技
●乳がん術式に対応した乳房再建
●乳房再建における脂肪注入の基礎&応用
医学は日進月歩であり,新しい内容を含んだ,もっと実践的な手術手技書が欲しいとの声を聞きました。
そこで今回は,典型的な症例を提示して,読者が治療方針を決定する際の良き道しるべとなる教科書を発刊したいと考えました。本書では,乳腺外科医のための乳房切除術の基礎知識や形成外科医のための二次的乳房再建術・脂肪注入の実際を新たに記載したあと,50症例の治療方針や術式について詳述しています。
先に記した既刊「乳房オンコプラスティックサージャリー」も参考にしてほしいと思いますが,最新の内容に富んだ本書が,この分野に興味を持つ先生方の参考となり,今後の乳がん手術・乳房再建手術の飛躍に繋がれば幸いです。(『はじめに』より抜粋)
目次
第1章 乳房切除術の基礎知識
1 全乳房切除術
1)Oncologyを考えた診断方法と乳房切除の根治性(小川朋子)
2)全摘時の皮膚切開の工夫:IMF-based incision(小川朋子)
3)皮膚温存乳房切除術(SSM)の工夫:皮切とGoldilocks mastectomy(小川朋子)
4)根治性とNAC変位予防を考えた乳頭温存乳房切除術(NSM)(小川朋子)
2 部分切除術
1)乳房温存手術と全摘再建のメリット・デメリット(小川朋子)
2)温存術で考慮すべきこととabdominal advancement flap(小川朋子・野呂 綾)
3)両側乳がん(小川朋子)
第2章 乳房再建の基本的な考えかた
1 乳がん術式に応じた乳房再建術 一次再建
1)部分切除術:Volume displacement technique(小川朋子)
2)部分切除術:Volume replacement technique(矢野健二)
3)Nipple-sparing mastectomy(矢野健二)
4)Skin-sparing mastectomy(矢野健二)
5)全乳房切除術(矢野健二)
2 乳がん術式に応じた乳房再建術 二次再建
1)部分切除術後(矢野健二)
2)Nipple-sparing mastectomy後(矢野健二)
3)Skin-sparing mastectomy後(矢野健二)
4)全乳房切除術後(矢野健二)
5)定型的乳房切除術後(矢野健二)
3 乳頭乳輪再建(矢野健二)
第3章 脂肪注入による乳房再建
1 基礎編
1)イントロダクション(佐武利彦・黄 聖琥)
2)術前プランニングと手術機器(佐武利彦・武藤真由)
3)脂肪吸引・脂肪注入の基本手技(佐武利彦・武藤真由)
4)体外式乳房拡張器の併用(佐武利彦・武藤真由)
5)術後管理と合併症対策(佐武利彦・菅原 順)
2 応用編
1)皮弁・乳房インプラントによる乳房再建例への併用(佐武利彦・武藤真由)
2)皮下乳腺全摘術(NSM/SSM)後の乳房再建(佐武利彦・志茂 新)
3)全乳房切除術後の乳房再建(佐武利彦・武藤真由)
4)乳房温存療法後の乳房再建(佐武利彦・武藤真由)
5)一次再建への応用(佐武利彦・成井一隆)
第4章 症例で学ぶオンコプラスティックサージャリー
case 1)乳頭切除が必要でも,後日再建できるので,温存術も選択肢!(小川朋子)
case 2)乳頭乳輪切除後は,人工乳頭乳輪という選択肢がある!(小川朋子)
case 3)両側乳がんはオンコプラスティックサージャリーに最適:Part 1(小川朋子)
case 4)両側乳がんはオンコプラスティックサージャリーに最適:Part 2(小川朋子)
case 5)両側乳がんはオンコプラスティックサージャリーに最適:Part 3(小川朋子)
case 6)両側乳がんはオンコプラスティックサージャリーに最適:Part 4(小川朋子)
case 7)術後の下着の着け方はきちんと指導を(小川朋子)
case 8)広背筋皮弁は経時的に萎縮する(矢野健二)
case 9)乳房温存手術+RT後は,乳頭乳輪が頭側に変位する(矢野健二)
case 10)E領域中心の乳房温存手術+RT後の二次再建は広背筋皮弁の良い適応(矢野健二)
case 11)BD領域中心の乳房温存手術+RT後の二次再建は広背筋皮弁の適応(矢野健二)
case 12)広背筋皮弁の組織量不足を,脂肪注入により補充する(冨田興一)
case 13)乳房温存手術後の乳頭乳輪変位をTEで修正する(冨田興一)
case 14)再手術,下垂乳房,でも工夫しましょう!(小川朋子)
case 15)乳房温存手術では,再手術になった際の術式を考慮した皮膚切開を! (小川朋子)
case 16)皮膚切除はまず根治性を優先し,縫合を工夫して整容性の確保を(小川朋子)
case 17)整容性の優れたNSMなら二次二期再建も整容性は良好(小川朋子)
case 18)IMF切開でNSMを行い,NACの変位を修正する(小川朋子)
case 19)断端陽性なら,インプラント入れ替え前に追加切除を!(小川朋子)
case 20)乳房下垂を伴うインプラント再建では,反対側乳房固定術が有効(冨田興一)
case 21)インプラント入れ替え時の脂肪注入は,整容性向上に有効!(矢野健二)
case 22)インプラント入れ替え時の脂肪注入は,二次再建でも有効!(矢野健二)
case 23)創縁治癒遅延をプロスタンジン軟膏+イソジンシュガーで治癒させる(小川朋子)
case 24)人工物による再建での創部治癒遅延は,早期に積極的な治療を!(小川朋子)
case 25)抗生剤無効のTE感染には,持続洗浄が有効(冨田興一)
case 26)くり返す合併症。良い状態にしてからシリコンへの入れ替えを!(小川朋子)
case 27)人工物による再建では,被膜拘縮などの「晩期合併症」についても必ず説明を!(小川朋子)
case 28)インプラント再建後の高度な被膜拘縮では,自家組織での再々建も(佐武利彦)
case 29)人工物による再建:下垂のない小さな乳房は良い適応だが,小さすぎる乳房は適応外(小川朋子)
case 30)下垂乳房の人工物による再建は手間がかかり,メンテナンスも必要(小川朋子)
case 31)下垂乳房の人工物再建は,かなりイメージが変わります!(小川朋子)
case 32)乳房切除後の一次再建では,乳房皮膚のICG造影検査が有効(冨田興一)
case 33)出産希望があり,突出して下垂のない乳房再建では,上殿部も皮弁採取部の選択肢に(佐武利彦)
case 34)痩せ体型でスキニーでも,殿部にはしっかりとした厚い脂肪がある(佐武利彦)
case 35)出産希望のある若年者で,自家組織による小さな乳房再建では,大腿部も皮弁採取部の選択肢に(佐武利彦)
case 36)乳房が小さい患者で下腹部皮弁で再建する場合,健側の豊胸も有用(佐武利彦)
case 37)腹部皮弁での再建後,対側異時乳がんの自家再建では,殿部が皮弁採取部の選択肢に(佐武利彦)
case 38)下腹部以外で大きな乳房を再建する場合,殿部下方から×2(佐武利彦)
case 39)脂肪注入のみで皮下乳腺全切除術後の再建を行う(武藤真由)
case 40)脂肪注入による乳房再建は,回数と時間をかけて着実に進めていく!(佐武利彦)
case 41)全乳房切除術後でも脂肪注入で再建できる。ただし,適応の選択は重要(武藤真由)
case 42)大きく下垂した乳房も脂肪注入で再建できる。健側の乳房縮小術を併用(武藤真由)
case 43)脂肪注入での乳房再建,健側の豊胸術も可能(佐武利彦)
case 44)広背筋皮弁による再建後の容量不足には,脂肪注入が有効(矢野健二)
case 45)DIEP flap による再建後の組織不足に,脂肪注入は有効!(矢野健二)
case 46)漏斗胸患者の乳房再建では,脂肪注入の併用も有効(佐武利彦)
case 47)自家組織乳房再建後のsevereな変形に対し,体外式乳房拡張器を併用して脂肪注入を行う(武藤真由)
case 48)皮弁採取後のしわや陥凹変形にも,脂肪注入が有用(佐武利彦)
case 49)下垂が強いと自家組織再建が勧められる。しかし,合併症を起こすと整容性は不良となり頻回の修正術が必要(小川朋子)
case 50)自家組織再建は侵襲が大きいぶん,期待が大きくなりがち…(小川朋子)
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