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言語聴覚士のための基礎知識

音声学・言語学 第2版

音声学・言語学 第2版
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筆頭著者 今泉 敏 (編集)

東京医療学院大学保健医療学部・教授

その他の著者等 小澤由嗣 編集/本多清志 執筆/益子幸江 執筆/林良子 執筆/前川喜久雄 執筆/松井理直 執筆/酒井弘 執筆/吉畑博代 執筆/林安紀子 執筆/青木さつき 執筆/田中裕美子 執筆/宇野彰 執筆/玉井ふみ 執筆/渡辺眞澄 執筆

医学書院

電子版ISBN 978-4-260-64127-2

電子版発売日 2025年3月21日

ページ数 320

判型 B5

印刷版ISBN 978-4-260-04127-0

印刷版発行年月 2025年2月

DOI https://doi.org/10.11477/9784260641272

書籍・雑誌概要

言語聴覚士をめざす学生が学ぶ「音声・言語学」領域のすべて(「音声学」「音響学」「聴覚心理学」「言語学」)を網羅したはじめての教科書。

目次

第1章 音声と言語,その発達ー学びの手引き
 1 音声学で学ぶこと
 2 言語学で学ぶこと
 3 音響学で学ぶこと
 4 聴覚心理学で学ぶこと
 5 言語発達学で学ぶこと
 6 言語と脳で学ぶこと

第2章 音声学
 1 発声発語器官と構音
  A 発声発語器官
  B 構音
  C 発声発語動態の記録
 2 音声記号と分節音
  A 表音文字表記と音声表記
  B 二重分節と分節音
  C 音素
  D 相補分布,条件異音,自由変音
  E 音素体系
  F 音素表記と音声表記
  G 音声の分類
  H 調音結合
  I 同化
  J 音節
 3 超分節的要素
  A アクセント
  B イントネーション
  C リズム
 4 日本語音声学
  A 分節的特徴
  B 特殊モーラ
  C 韻律的特徴
 5 音声学と言語聴覚障害学
  A 事例:発達途上にみられる構音の誤り
  B 話しことばの障害
  C 言語聴覚療法への音声学の応用

第3章 言語学
 1 言語学の基礎
  A ことばとは何か
  B 記号体系としての言語
  C 言語の生産性を支える性質
 2 音韻論
  A 音韻:記号表現(シニフィアン)を構成する音の機能的情報
  B 音素
  C 日本語の音素
  D 弁別素性と音韻規則
  E アクセントの音韻情報
 3 語彙・文法・意味
  A 「文法」とことばの知識
  B 文法I:統語範疇と統語構造
  C 文法II:チョムスキーと生成文法
  D 文法III:文法現象と文法関係
  E 語彙I:語と形態素
  F 語彙II:語の形成過程
  G 語彙III:語の内部構造
  H 意味I:「意味」とは何か
  I 意味II:語彙の意味
  J 意味III:文の意味
  K 意味IV:文脈と意味
  L 人文科学から自然科学へ
 4 言語学と周辺分野
  A 言語学と哲学・歴史学
  B 言語学と心理学・認知科学
  C 言語学と自然科学
  D 言語学とコミュニケーション論
 5 言語学的にみた日本語
  A 日本語の歴史と語彙層
  B 音韻論からみた日本語
  C 文字論からみた日本語
  D 形態論からみた日本語
  E 統語論・意味論からみた日本語
 6 言語理論と言語聴覚療法
  A 失語症とは
  B 失語症の特徴
  C 失語症の評価
  D 失語症検査
  E 診断について
  F 失語症リハビリテーションについて

第4章 音響学
 1 音の物理的側面
  A 音の物理と心理
  B 周波数と振幅,位相
  C 純音と複合音
  D 周期音,非周期音,過度音
  E 音圧実効値
  F デシベル
  G 時間波形と周波数スペクトル
 2 音響管の周波数特性
  A 音波の伝播,反射と干渉
  B 音響管の共鳴
  C 境界条件と共鳴周波数
  D 音声生成の音響理論
  E 有声音源の特性
  F 音声生成のソース・フィルタ理論
  G アンチフォルマント
  H 無声子音の周波数特性
 3 言語音の音響分析
  A サウンド・スペクトログラム
  B 言語音の音響的特徴:分節的特徴
  C 超分節的特徴

第5章 聴覚心理学
 1 音の心理物理学
  A 聴覚閾値,痛覚閾値,可聴範囲
  B 弁別閾と相対弁別閾
  C 大きさ(ラウドネス)
  D 高さ(ピッチ)
  E 音色
  F 時間と時間的パターンの知覚
 2 聴覚の周波数分析とマスキング現象
  A 同時マスキングと継時マスキング
  B 臨界帯域と聴覚フィルタ
 3 両耳の聴こえ
  A 両耳加算
  B 両耳間差と音源定位
 4 環境と聴覚
  A 音による環境理解(カクテルパーティー効果,聴覚情景分析)
  B 環境騒音と聴覚
 5 音声の知覚

第6章 言語発達学
 1 言語発達を説明する理論
  A 「言語」のとらえ方と言語発達理論
  B 発達支援の観点からの言語発達
  C 生後1年間の音声知覚発達
 2 前言語期の発達
  A コミュニケーション行動の発達
  B 認知機能の発達
  C 発声および音声の発達
 3 1~2歳の言語発達
  A 初語の出現・語彙の増加
  B 構文の発達
  C 象徴機能の発達
  D 言語発達を促す大人のかかわり
 4 幼児期の言語発達
  A 幼児期の認知発達
  B 幼児期の発話例
  C 語彙・構文・談話の発達
  D 音韻意識の発達
 5 学童期の言語発達
  A 学習言語とは
  B ナラティブの発達とその評価や指導
  C 意味的側面の発達
  D メタ言語能力の発達
  E リテラシーの発達
  F CLD児と言語聴覚士
 6 読み書きの発達
  A ひらがな,カタカナ,漢字の読み書きに関する習得度
  B 読み書きの習得度に関連する認知能力
  C 読み書きの障害
 7 基礎理論と臨床
  A 言語とコミュニケーションの発達
  B 言語発達障害とは
  C 言語発達障害の評価・診断
  D 言語発達障害の支援

第7章 言語と脳
 1 脳の構造と機能
  A 側頭葉の構造と言語関連機能
  B 頭頂葉の構造と言語関連機能
  C 後頭葉の構造と言語関連機能
  D 前頭葉の機能と言語関連機能
  E ネットワークとしての脳
 2 言語に関連する脳活動の観測方法
 3 言語の脳神経モデル:モデュール説とネットワーク説
  A 言語の古典モデル
  B 言語の箱矢印モデル
  C 言語の並列分散処理モデル
 4 意味の脳神経ネットワークモデル
 5 脳科学と臨床

索引

Side Memo 一覧
 ・声帯振動理論
 ・舌と口唇
 ・声質の2要素
 ・声道の3次元形状
 ・文字表記
 ・「アクセント」という用語
 ・声調言語・語ピッチ言語・イントネーション言語
 ・失プロソディと外国人なまり症候群
 ・自由アクセントと固定アクセント
 ・発声発語器官の運動障害
 ・speechの障害とlanguageの障害
 ・分析・訓練用機器の活用
 ・Kentらによる音声学を応用した明瞭度検査
 ・チョムスキーと現代言語学の発展
 ・語彙・文法・意味と脳のはたらき
 ・“音韻”性錯語?音声学との立場の違い
 ・刺激の質に関する考え方の1例
 ・訓練に関する考え方?有標・無標という考え方に沿って
 ・育児語の役割
 ・A子と「わんわん」
 ・学習障害,言語学習障害,ディスレクシアの関係
 ・T-unit
 ・ソーシャルスキル・トレーニング
 ・ペアレント・トレーニング
 ・絵カード交換式コミュニケーションシステム(PECS)
 ・マカトン法