画像診断 41巻8号 (2021年6月発行)

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特集　腫瘍か非腫瘍か，それが問題だ ―FDG-PET/CT編―

序説にかえて中本　裕士 41巻8号 , 2021年6月 , pp.791-795

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“To be, or not to be, that is the question.”劇作家シェイクスピアの『ハムレット』の有名な一節である．訳者によって様々な表現が知られているが，「生きるべきか，死ぬべきか，それが問題だ」が代表的なところであろう．

頭頸部子安　翔 41巻8号 , 2021年6月 , pp.796-809

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・頭頸部領域においては生理的集積に慣れておく．

・fusion画像のみでなく，PET画像（元画像），CTも必ず確認する．

・内科的疾患や新しい疾患に慣れておくことも重要である．

胸部立石　宇貴秀 , 町田　洋一 41巻8号 , 2021年6月 , pp.810-821

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・胸部のFDG-PET/CTでは，癌と鑑別すべき非癌疾患は多い．

・サルコイドーシスは特に鑑別すべき頻度の高い疾患である．

・疾患重複時には最も可能性の高いパターンから3つまで病期診断を書く．

上腹部野上　宗伸 41巻8号 , 2021年6月 , pp.822-833

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・ FDG-PETは糖代謝イメージングであり，集積亢進の原因は悪性腫瘍のみではないことを常に留意する必要がある．

・腫瘍細胞以外に糖代謝が亢進する組織として，マクロファージ，幼若肉芽組織が重要である．

・機能亢進による生理的集積の上昇を来しうる原因について理解する必要がある．

泌尿生殖器倉田　靖桐 , 森畠　裕策 , 木寺　英太郎 , 中本　裕士 41巻8号 , 2021年6月 , pp.834-845

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・生理的集積による偽病変が存在する．

・FDG集積が低いことのある悪性腫瘍に関してはFDG-PET/CTで偽陰性が生じうる．

・病変部へのFDG集積のみでなく，患者の病歴や病変分布，CT，MRIなど他モダリティの画像所見と併せて診断することが重要である．

骨軟部村上　康二 41巻8号 , 2021年6月 , pp.846-857

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・骨軟部腫瘍は頻度的に転移性が多いため，まず原発巣を疑う異常所見があるかどうかをチェックする．

・集積度や分布が特徴的な疾患は鑑別診断が可能である．

・最終的な診断は生検に頼る場合が多いが，その際はどの部位が最適かをレポートすることも重要である．

全身疾患（リンパ腫を含む）中谷　航也 41巻8号 , 2021年6月 , pp.858-871

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・症状・血液データより患者の臨床像を把握しながら画像を眺める．

・1枚のMIP像で全体の分布の特徴を見極める．

・診断確定のための生検を実施するためのプロセスを考える．

すとらびすむす

経時変化を読み解く石川　浩志 41巻8号 , 2021年6月 , pp.787-787

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画像診断医をしていると座っている時間が長くなる．よって運動が大事だが，きついと続かないので楽しめるような工夫が必要である．私はある時から昔の地図を片手に歩き回るようになった．きっかけは，10年ほど前に目にした明治時代の地図である．今住んでいる辺り一面に何もない……．いや，田んぼと荒れ地の中に道と集落が少々あるのみ．現在は区画整理された住宅地が広がっていて田んぼも空き地もほとんどないため，その地図を初めてみた時は衝撃を受けた．その後，国土地理院のウェブサイトで昔の航空写真を閲覧できることを知り，戦後もしばらくは同じような状況であったことがわかった．

画像診断と病理

血管内リンパ腫鹿戸　将史 , 大江　倫太郎 , 二口　充 , 太田　康之 41巻8号 , 2021年6月 , pp.788-789

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70歳台，男性．2か月前から歩行障害があり，徐々に増悪．認知機能低下，膀胱直腸障害や両下肢脱力も出現した．脳MRIでは両側大脳半球および小脳半球に拡散強調像で点状の高信号が多発し（図1-A〜C），多発急性期微小梗塞の所見であった．大脳半球病変は，分水嶺領域が主体であった．わずかに造影効果を認め（図1-D；→），その他は認めなかった（図1-E）．また，両側頸動脈には狭窄を認めなかった（非提示）．4か月後のFLAIR像では大脳白質に広範な高信号域を認めた（図1-F）．

ここが知りたい！

画像診断2021年2月号特集「院内発症の肺病変！−感染症vs.非感染症−」石川　和宏 , 杉浦　弘明 , 上野　碧 41巻8号 , 2021年6月 , pp.877-879

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Q1 2月号で教えていただいた“免疫不全の3つのphase”や“発症しやすい肺炎”は，造血幹細胞移植以外の移植（腎移植，肝移植など）にも当てはまりますか？

Q2 新型コロナウイルス（COVID-19）肺炎のCT所見について，肺気腫が背景に存在していたり，誤嚥性肺炎があったりすると診断が困難になると思いますが，その際のCOVID-19肺炎の画像診断はどのように行えばよいのでしょうか？

Q3 閉塞性細気管支炎のair trappingについて，呼気CTにおいて，正常でも多少のair trappingはみられると思いますが，どの程度のair trappingがみられた場合に病的と判断すればよいのでしょうか？

Picked-up Knowledge from Foreign Journals

画像をリファレンスとした，循環器臨床診断における機械学習中原　健裕 , 奥田　茂男 , 陣崎　雅弘 41巻8号 , 2021年6月 , pp.880-882

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・臨床的因子と冠動脈石灰化スコアから冠動脈CTにおける有意狭窄病変を予測する機械学習モデル

・顔写真から冠動脈疾患を検出する深層学習モデルの実行可能性

・非造影CTから脳主幹動脈閉塞を検出する機械学習モデルを用いたソフトウェア

他科のエキスパートにお尋ねします−ここを教えていただけますか？

頭頸部編志村　英二 , 山内　英臣 41巻8号 , 2021年6月 , pp.884-886

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・『甲状腺腫瘍診療ガイドライン2018』では乳頭癌のリスクをどのように分類し，その分類をどのように用いますか？

・甲状腺癌の術前に進展形式の評価が重要な部位を教えてください.

・周囲臓器に浸潤した甲状腺分化癌の治療方針を教えてください.

CASE OF THE MONTH

Case of July 金山　大成 , 赤澤　健太郎 , 山田　惠 41巻8号 , 2021年6月 , pp.887-887

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■ 症例

0歳5か月，男児．主訴：嘔吐．現病歴：転倒後，嘔吐を認め，近医を受診．頭部CTにて脳腫瘍が疑われ，精査加療目的に当院紹介となった．既往歴：特記すべき事項なし．

The Key to Case of May 夕永　裕士 , 藤井　進也 41巻8号 , 2021年6月 , pp.888-890

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■ 症例

50歳台，女性．主訴：なし．現病歴：肝障害の精査で行われた腹部CTで右下葉に異常影が指摘され，当院呼吸器内科紹介となった．既往歴：B型劇症肝炎（10年前），気管支喘息．初診時の胸部単純X線写真（図1）と胸部単純CT（図2）を示す．

General Radiology診断演習

帰ってきた感染症井上　明星 41巻8号 , 2021年6月 , pp.891-893

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2か月前から陰嚢腫瘤を自覚．当初は出血があったが，次第に腫瘤が硬くなってきた．血液検査所見：Ht 37.6％，Hb 12.5g/dl，WBC 7600/μl，PLT 35.2×104/μl，AST 126 IU/l，ALT 177 IU/l，LDH 208 IU/l，ChE 227 IU/l，CK 53 IU/l，AMY 56 IU/l，T-bil 1.2mg/dl，BUN 9mg/dl，Cre 0.72mg/dl，CRP 1.11mg/dl ．陰嚢腫瘤の精査のために単純MRIが撮像された．

AI画像診断は，いま

放射線科医が知っておきたいAIの基礎渡谷　岳行 41巻8号 , 2021年6月 , pp.894-898

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Refresher Course

WHO分類第5版（骨軟部腫瘍）画像診断編三宅　基隆 41巻8号 , 2021年6月 , pp.899-905

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WHO 骨軟部腫瘍分類改訂第5 版における変更点の多くは，近年明らかになった分子遺伝学的知見に基づいている．今後，画像所見においても新分類に基づき再検討が行われ，報告されることが期待される．

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投稿規定 41巻8号 , 2021年6月 , pp.907-907

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目次 41巻8号 , 2021年6月 , pp.785-785

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英文目次 41巻8号 , 2021年6月 , pp.786-786

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編集顧問・編集委員 41巻8号 , 2021年6月 , pp.790-790

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写真一覧 41巻8号 , 2021年6月 , pp.873-873

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KEY画像 41巻8号 , 2021年6月 , pp.874-875

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Information 41巻8号 , 2021年6月 , pp.876-876

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Back Numbers 41巻8号 , 2021年6月 , pp.908-909

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奥付 41巻8号 , 2021年6月 , pp.910-910

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基本情報

画像診断
41巻8号
(2021年6月発行)

電子版ISSN：2432-1281 印刷版ISSN：0285-0524 Gakken

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