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愛子さんの助産術ノウハウ・21(最終回)
ウテキアニ
長井 博
pp.1016-1017
発行日 1988年12月25日
Published Date 1988/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611207528
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- Abstract 文献概要
愛子さん*は5代めのアイヌ産婆の継承者ですが,不思議なことに技術や理論を教育によって継承した痕跡はほとんど見あたりません。教育されたものがあるとすれば,アイヌの信仰の神髄とでもいうべき部分,すべては"ウテキアニ"であるということです。彼女がもの心がつくと同時に,母親から生きるということはウテキアニを追求することだと諭され続けてきたのです。母親の問いかけに対する答えとしての追求的な姿勢が,知恵を育み,技術を生み,理論を生んだのではないかと思うのです。
彼女はまたアイヌシャーマン(巫女)としても知られている存在で,対する相手の過去・現在・未来を見透すtuskurでもあります。この能力が,診断や助産に大いに寄与している側面を認めざるを得ません。多くの医師との診断争いの経験もありますが,彼女は一度も誤診をしていません。
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