特別寄稿
アイヌのお産ばあちゃん青木愛子さん逝く
長井 博
pp.154-159
発行日 1996年2月25日
Published Date 1996/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611901420
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
青木愛子さん逝く
私は長年アイヌの出産を手がけてきた青木愛子さんの産婆術について「愛子さんの助産術ノウハウ」のタイトルで,1987年4月から20回ほど本誌に連載させていただいたことがある。その青木愛子さんが,去る95年10月24日に永眠された。青木愛子さんは大正3年3月に,現北海道沙流(さる)郡平取(びらとり)町二風谷(にぶたに)で生を受けている。満年齢81歳の帰天であった。
控えめに見ても,愛子さんは日本の助産婦の歴史にとってかけがえのない存在であった,と私は思う。もし伝承医学という分野に光が当てられるなら,さらに大きな存在であったはずだ。
Copyright © 1996, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.