クローズ・アップ
アイヌの産婆術の継承者 青木愛子さん
長井 博
pp.1
発行日 1987年1月25日
Published Date 1987/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611207042
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『赤ちゃんは喜びながら生まれてくる.その赤ちゃんの命と妊婦さんの命を,体当たりで受けるのがおれの役目さ』と青木愛子さんは,こともなげに言う.
彼女は,アイヌの村で代々産婆として続いている母系の子として生まれた.母系先祖がそうしたように,彼女もまた20歳頃に初産婆をして以来,いかなるハイリスクに対しても余すことなく一例の失敗も許していないすご腕である.その腕は,産婆の領域を超えて,彼女を求めて来るあらゆる種類の病人を癒してやまない.
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