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シリーズ最新医学講座・Ⅰ 転写因子・5
転写因子と癌Ⅰ:癌と転写因子の概説と増幅遺伝子
稲澤 譲治
1
Johji INAZAWA
1
1東京医科歯科大学・難治疾患研究所・ゲノム応用医学研究部門
キーワード:
癌
,
転写因子
,
遺伝子増幅
Keyword:
癌
,
転写因子
,
遺伝子増幅
pp.572-576
発行日 2004年5月15日
Published Date 2004/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542100499
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はじめに
われわれの体の中では,皮膚や腸管,あるいは骨髄などの細胞は,定められた寿命のもとに活発に古い細胞と新しい細胞が絶えず入れ代わっている.また,物理的な傷や感染症などによって組織がダメージを受けるといった緊急事態の場合には,この変化に応じて,急遽,増殖シグナルのスイッチがONとなり,活発に細胞は増殖して,失われた細胞を補給して組織損傷の修復作業が行われる.これには細胞の増殖とその抑制という制御機構が実に精妙にコントロールを受けて実行される.その結果,再びヒトは健康を取り戻して,以前と変わらぬ生活を営むことが可能になるのである.ここでは,細胞の増殖シグナル経路に働く種々の因子の遺伝子増幅による活性化と癌に関して述べる.

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