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実はここが聞きたかった! 検査の疑問に答えます・2
気道検体(喀痰,気管支肺胞洗浄液)の培養検査では,菌種同定と薬剤感受性検査をどこまで行うべきでしょうか? 臨床的な意義や活用方法も含めて教えてください
黒田 浩一
1
1藤田医科大学岡崎医療センター総合診療科
pp.832-835
発行日 2026年7月15日
Published Date 2026/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.048514200700070832
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はじめに
薬剤耐性(antimicrobial resistance:AMR)の拡大は,世界的な公衆衛生上の重大な脅威である.2014年の英国AMRレビューでは,対策が不十分なまま不適切な抗微生物薬使用が続いた場合,2050年にはAMR関連死亡が年間約1,000万人に達する可能性が示された1).
このような背景から,効果的かつ安全な抗菌薬治療を提供しつつ薬剤耐性菌の発生を抑制する取り組みとして,抗菌薬適正使用支援(antimicrobial stewardship:AS)が推進されてきた.具体的には,早期モニタリングとフィードバック,抗菌薬使用許可制,院内ガイドライン整備などを組み合わせることで,抗微生物薬使用の適正化や薬剤耐性菌の抑制に寄与することが示されている2,3).ASの実効性は,“正しい微生物学的診断”に大きく依存しており,それを達成するための包括的枠組みが診断支援(diagnostic stewardship:DS)である.DSは,検査のオーダーから実施,報告・活用に至るプロセス全体を最適化する概念と定義され,検査前,検査,検査後の3つのフェーズで構成される4,5).
本稿では,下気道検体の培養検査について,この3フェーズに沿って整理し解説する.

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