特集 はたらく人たちのウェルビーイング―‘はたらき方’というよりも,‘企業風土’の改革を
Z世代にとって働くこととは
林 裕之
1
1株式会社野村総合研究所
pp.62-64
発行日 2025年2月5日
Published Date 2025/2/5
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Ⅰ 序 論
仕事をする上でZ世代などの若い世代との価値観ギャップに驚きや戸惑いを感じる声をよく耳にする。仕事において上司はOJT(On the Job Training)の名のもとに,仕事は見て覚えて欲しいと思う一方で,部下は仕事の手順をまとめたマニュアルを求めることが挙げられるだろう。また周りが残業をやっている中で平然として帰宅する様子が見られたり,仕事後の飲み会を断ることがあるなど,上の世代では考えられないと思われる行動がしばしば見られる。働き方改革が叫ばれる中,若い世代の価値観を把握せずに仕事の仕組みだけを変えても,こうした若い世代とのコミュニケーション上の問題は解決しないことが多い。そこで本稿ではNRI(野村総合研究所)が3年に一度実施している大規模調査NRI「生活者1万人アンケート調査」を用いた世代別分析により,Z世代など若い世代が持つ価値観から就業意識への関連性やZ世代との仕事上のコミュニケーションの仕方について紹介していく。
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