用語解説
DNA methylation
植弘 奈津恵
1
1京都大学大学院医学研究科外科学講座乳腺外科学
pp.64-64
発行日 2016年8月10日
Published Date 2016/8/10
DOI https://doi.org/10.34449/J0096.02.02_0064-0064
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DNAメチル化(DNA methylation)とは,DNAのシトシン,グアニンの2塩基が連続する配列(CpG)のシトシンにメチル基が結合する化学修飾のことを言い,遺伝子発現を調節するしくみの1つである。DNAの塩基配列の変化を伴わないエピジェネティックな調節機構に分類され,細胞分裂の際には親細胞のDNAメチル化のパターンは娘細胞へと引き継がれる。DNAメチル化はDNA メチルトランスフェラーゼ(DNA methyltransferase:DNMT)1,DNMT3A,DNMT3B により触媒されるが,DNMT1は細胞分裂の際にメチル化の状態を維持するように働く一方,DNMT3A,DNMT3Bはメチル化のない部分を新たにメチル化するように働き,個体の発生,分化や発癌に関与する。
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