MY SETBACKS 私が挫折しそうになった経験
第3回
三輪 洋人
1
1兵庫医科大学内科学上部消化管科主任教授
pp.58-59
発行日 2019年3月15日
Published Date 2019/3/15
DOI https://doi.org/10.34449/J0039.14.02_0058-0059
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私は鹿児島大学医学部を卒業して順天堂大学(順天堂医院)の研修医として東京で働いた。順天堂ではそのころから内科ローテート制度を取り入れており,各講座の医局員になる前に2年間で6つの内科の診療科と2つの関連病院を3ヵ月ずつローテートすることになっていた。順天堂大学での研修を選んだのは消化器内科の白壁彦夫先生に師事するためであり,私の中での目標や将来像は明確で,消化器内科の新入医局員になったころは希望に胸を膨らませていた。研修医で各科をローテートしているときは指導医の指示に従って動くことが主体で,忙しく体を動かしていたものの精神的なストレスや重圧はあまりなかった。一方では,いつも指導医の影の存在という意識が消えず,消化器内科に入局したときには「やっと一人前の医者になれる」という晴れがましい気持ちだったことを覚えている。
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