特集 CURRENT TOPICS わが国から胃がんを撲滅するための方策
3 除菌数を増やすためにどのような取り組みが必要か ②市民への啓発
伊藤 公訓
1
1広島大学病院総合内科・総合診療科教授
pp.32-34
発行日 2018年7月10日
Published Date 2018/7/10
DOI https://doi.org/10.34449/J0039.14.01_0032-0034
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現行の保険診療においては,ピロリ菌除菌治療の対象となるには事前に内視鏡検査を実施する必要がある。そのため除菌対象者は,有症状で医療施設を受診した患者,または胃がん検診で内視鏡検査を受けた例に限られる。胃がん対策としての除菌治療を考える際には,いかに健常ピロリ菌感染者(ピロリ菌陽性無症状者)を,除菌治療に誘導するかが重要となる。胃がん検診受診の際の個別対応に加え,テレビ,新聞などのマスコミ媒体を通じた情報提供,さらには学校保健でのがん教育などで,一般市民に正しい知識を広めていくことが必要である。
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