特集 子宮内膜症・子宮腺筋症の新たな展開
子宮内膜症と各種疾患 (2)子宮内膜症と生活習慣病―子宮内膜症の心血管疾患リスク―
若槻 明彦
1
1愛知医科大学産婦人科学講座教授
キーワード:
子宮内膜症
,
炎症
,
心血管疾患
,
血管内皮機能
,
ホルモン
Keyword:
子宮内膜症
,
炎症
,
心血管疾患
,
血管内皮機能
,
ホルモン
pp.41-46
発行日 2020年3月1日
Published Date 2020/3/1
DOI https://doi.org/10.34449/J0015.27.01_0041-0046
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子宮内膜症患者は慢性的な炎症の活性化,抗酸化因子の減少による酸化ストレスの亢進,内因性NOS抑制因子の上昇などにより,血管内皮機能は低下している。血管内皮機能の低下は将来の心血管疾患(CVD)の発症リスクといわれており,疫学研究においても子宮内膜症はCVDリスクであることがわかっている。外科的に子宮内膜症の病巣を除去すると,血管内皮機能が改善し,炎症マーカーも低下することが報告されている。また低用量エストロゲン・プロゲスチン配合薬(LEP)は子宮内膜症術後の再発予防効果があるのみならず,血管内皮機能の改善効果もあるので,CVDリスク低下の可能性がある。「KEY WORDS」子宮内膜症,炎症,心血管疾患,血管内皮機能,ホルモン
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