学会・研修会印象記
第31回日本作業行動学会学術集会
神保 匡良
1
,
大山 千尋
2
1茅ヶ崎リハビリテーション専門学校
2砂川市立病院
pp.1090
発行日 2022年9月15日
Published Date 2022/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001203137
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人間作業モデルから描かれる作業療法の未来図
2022年6月18日,19日両日,第31回日本作業行動学会学術集会が群馬パース大学で開催された.本学会の特徴は,作業行動と人間作業モデル(Model of Human Occupation:MOHO)に関連した,作業に焦点を当てた実践報告や研究発表が行われることである.本大会テーマは「温故知新〜作業療法の未来図〜」であった.作業行動とMOHOが作業療法に与えた影響を歴史から振り返り,講演や演題発表,シンポジウムを通して未来を考えた2日間となった.
特に印象に残ったのは,2日目のシンポジウムで紹介された「ネット依存の中学生に対する精神科作業療法」で,未来の可能性を感じさせるものであった.ネットに依存する中学生に,作業に関する自己評価(Occupational Self Assessment:OSA)を実施した結果,現実とネットの世界における有能感に大きなギャップが表れていることがわかり,乖離した状態をどう埋めていくのかという視点からの実践報告であった.
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