学会レポ―ト
第60回日本癌治療学会学術集会を振り返って
調 憲
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1群馬大学大学院医学系研究科総合外科学講座肝胆膵外科学分野 教授
pp.42-43
発行日 2023年8月10日
Published Date 2023/8/10
DOI https://doi.org/10.34449/J0001.40.02_0042-0043
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2022年10月20日(木)~22日(土)、神戸コンベンションセンターにて開催した「第60回日本癌治療学会学術集会」について報告させていただきます。学術集会のテーマは「信頼と絆に基づくがん医療のこれから」と致しました。私は2015年に、群馬大学医学部附属病院の医療事故に対応して新設された群馬大学の肝胆膵外科に着任致しました。当時、医療への信頼は損なわれており、私のミッションは「信頼の回復」でした。信頼回復に向けて一歩一歩、歩みを進めて参りましたが、そのなかで多くの方々に絆をいただき、それによって初めて前に進んでこれたという万感の思いがあります。一方、がん医療は高度化、複雑化、さらには個別化し、患者さんと医療者、医療者間の信頼と絆という言葉はさらに重みを増していると感じます。また、コロナ禍のなか、新たな絆を結ぶことが難しくなっている現状をみて、今一度その大切さを共有したいと思っていました。そのような背景から、このテーマとさせていただきました。
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