特集 皮膚アレルギー疾患のbreakthrough
アトピー性皮膚炎の治療 ~バリア異常と分子標的薬の接点~
室田 浩之
1
1大阪大学大学院医学系研究科皮膚科学准教授
キーワード:
アトピー性皮膚炎
,
バリア異常
,
分子標的薬
,
サイトカイン
Keyword:
アトピー性皮膚炎
,
バリア異常
,
分子標的薬
,
サイトカイン
pp.31-35
発行日 2018年4月20日
Published Date 2018/4/20
DOI https://doi.org/10.34449/J0001.36.04_0031-0035
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病態は,臨床症状は個々の悪化因子,病歴,そして病期によって異なる。その病態を形成する主要な要因としてバリア機能異常,アレルギー炎症,痒みがあげられる。これら因子は相互に関わっている。治療では悪化因子対策,スキンケア,薬物療法を軸とし,病態に対し包括的な対策が必要である。その際,外用治療や全身療法の煩雑さと長期化への不安に伴う患者の治療アドヒアランスの低下がしばしば問題となる。近年,アレルギー炎症や痒みの病態に関わる分子を標的とした新しい治療がアトピー性皮膚炎治療に適用されようとしている。治療の手間が軽減されるこの治療戦略はアトピー性皮膚炎の治療方針にどのような変化をもたらすだろうか。本稿ではアトピー性皮膚炎の病態と分子標的薬のグローバルな評価についてレビューを試みたい。「KEY WORDS」アトピー性皮膚炎/バリア異常/分子標的薬/サイトカイン
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