連載 一目でわかるクリニカルレシピ
がん治療の食事:がんのバイオマーカー
松本 英男
1
1川崎医科大学消化器外科学准教授
pp.58-61
発行日 2016年11月20日
Published Date 2016/11/20
DOI https://doi.org/10.34449/J0001.34.11_0058-0061
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バイオマーカーは血液中や尿中、あるいは身体の組織の中に含まれる物質で、身体の状態を知るうえで定量的な指標(マーカー)となるものです。物質としては遺伝子、たんぱく質、ペプチド(たんぱく質の断片)、脂肪や糖質などの小さな代謝物などがあげられます。肝臓の機能を調べる際のGOT(グルタミン酸オキザロ酢酸トランスアミナーゼ)やGPT(グルタミン酸ピルビン酸トランスアミナーゼ)もよく知られているバイオマーカーです。がんについては「腫瘍(しゅよう)マーカー」と呼ばれるものがそのひとつです。一般的に①腫瘍が悪性か良性かを診断する際に補助的に利用する②がんの再発時に増加することがあるため再発の発見に利用する③抗がん剤治療や放射線治療の効果を調べるために補助的に利用するとされています。
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