特集 臓器別に斬る小児の感染症 最適な抗菌薬の選択と期間とは?
Ⅲ 特殊な背景と治療
新生児
木下 大介
1
1京都第一赤十字病院新生児科
pp.224-228
発行日 2024年10月20日
Published Date 2024/10/20
DOI https://doi.org/10.34433/pp.0000001310
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1 はじめに
NICUに入院する新生児,特に早産児は未発達な免疫系のため,全年齢層のなかで最も高い敗血症リスクをもつ.新生児敗血症の初期症状は非特異的であることに加え,敗血症による高い死亡率と神経学的後障害発症率などのインパクトのため,NICU入院児は高頻度で抗菌薬の投与を受ける.一方,生後早期の新生児への長期間の抗菌薬曝露は,多剤耐性菌保菌の増加に加え,異常な腸内細菌叢の形成に起因する種々の健康障害の一因となる.本稿では,上記の背景をもつNICUに入院する新生児に対する,最適な抗菌薬適正使用プラクティスについて概説する.
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