特集 臓器別に斬る小児の感染症 最適な抗菌薬の選択と期間とは?
Ⅱ 各論
8 消化管
下痢・胃腸炎
笠井 悠里葉
1
1順天堂大学医学部小児科学講座
pp.149-156
発行日 2024年10月20日
Published Date 2024/10/20
DOI https://doi.org/10.34433/pp.0000001296
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サマリー
1 感染臓器:
消化管
2 想定する微生物:
ノロウイルス,ロタウイルス,アデノウイルス,サポウイルス,カンピロバクター,サルモネラ,腸管出血性大腸菌,エルシニア,コレラ,腸チフス,腸炎ビブリオ,セレウス菌,黄色ブドウ球菌
3 提出すべき検査:
便培養検査(薬剤感受性検査を含む),グラム染色,血液培養
4 経験的治療:
ウイルス性感染性腸炎を疑う場合は対症療法
細菌性腸炎の場合:軽症例は対症療法
中等症から重症例,重症化のハイリスク症例には対症療法に加えて想定される微生物に対する抗菌薬投与
5 標的治療:
カンピロバクター腸炎:クラリスロマイシン内服
サルモネラ感染症:第3世代セファロスポリン系抗菌薬静注
臨床経過と薬剤感受性結果をもとに判断する
6 治療効果判定:
臨床症状の改善が認められない場合は腸管外感染症などの検索を行う
7 Oral switch:
経口摂取が可能になり,内服が可能な場合
8 治療期間:
原因微生物に応じた治療期間をとる
9 参考となる成書やガイドライン:
1),2),3),4),5),6)
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