特集 子どもの皮膚診療を極めるために
Ⅱ 皮膚症状が診断に重要な全身性疾患
微量元素欠乏症
川瀬 昭彦
1
1熊本市民病院新生児内科
pp.226-230
発行日 2024年4月20日
Published Date 2024/4/20
DOI https://doi.org/10.34433/pp.0000000980
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診療のポイント
■微量元素欠乏症が起こりやすい病態(完全経管栄養など)の児については,皮膚所見や頭髪などをしっかりと診察し,微量元素欠乏症を疑うことが重要である.
■開口部位(眼瞼,口周り,鼻孔,耳介,肛門)に境界明瞭で水疱・びらん・痂皮を伴う皮膚炎があり,時に乾癬様を呈す場合,亜鉛欠乏症を疑う.
■皮膚科にて皮膚所見および頭髪などから微量元素欠乏症を疑った場合,速やかに小児科医へコンサルトする.
■経腸栄養剤には一部セレンなど必須微量元素が含まれない製品があることは認識しておくべきである.
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