症例報告
偶発的に発見した新生児の遅発性低カルシウム血症から,母体の副甲状腺機能亢進症の診断につながった一例
桝井 裕之
1
,
上田 明歩
1
,
髙村 恭子
1
1国家公務員共済組合連合会立川病院
キーワード:
新生児
,
低カルシウム血症
,
副甲状腺機能低下症
,
副甲状腺機能亢進症
,
母体要因
Keyword:
新生児
,
低カルシウム血症
,
副甲状腺機能低下症
,
副甲状腺機能亢進症
,
母体要因
pp.473-475
発行日 2023年4月1日
Published Date 2023/4/1
DOI https://doi.org/10.34433/pp.0000000125
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要旨
今回無症状の副甲状腺機能亢進症母体から出生した児の無症候性低カルシウム血症に気付き,患児の早期介入と母の受診につながった一例を経験した.患児は新生児一過性多呼吸で入院し日齢4に(血液ガス検査で)低カルシウム血症をみとめた.原因精査の一環で母体が妊娠中高カルシウム血症を呈していたことが判明し副甲状腺機能亢進症の診断に至った.妊娠中の副甲状腺機能亢進症は児の遅発性低カルシウム血症の原因となるため産科・小児科の意識共有が重要である.
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