特集 周産期メンタルヘルスを深掘り!
Ⅲ.精神疾患合併妊産婦の対応
10.双極性障害(双極症)
菊地 紗耶
1
,
小林 奈津子
1
,
富田 博秋
1,2
1東北大学病院精神科
2東北大学大学院医学系研究科精神神経学分野
キーワード:
気分安定薬
,
抗精神病薬
,
産褥精神病
Keyword:
気分安定薬
,
抗精神病薬
,
産褥精神病
pp.665-669
発行日 2024年6月1日
Published Date 2024/6/1
DOI https://doi.org/10.34433/og.0000000733
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要旨
双極性障害は大うつ病エピソードと躁病エピソードをくり返す疾患であり,病像に応じて気分安定薬,抗精神病薬が用いられる.気分安定薬のなかには,妊娠中に使用した場合に胎児への影響が懸念される薬があり,妊娠前からの服薬調整を要する.双極性障害は周産期において服薬中断による再発率が高いことが知られ,特に産直後は,急性の多彩な症状を特徴とした産褥精神病を呈することがあるため,継続的な服薬と周産期を通じた産科医と精神科医の連携が欠かせない.
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