(第12章)精神科 妊産婦の精神科疾患

＜産婦人科医におさえてほしいポイント＞精神疾患合併妊娠の数は増えてきており、すべての妊産婦を総合病院精神科で対応するのは困難である。投薬内容に変更がなく、病状が安定している場合は、かかりつけの精神科･心療内科クリニックや地域と連携し、産科施設での出産は可能と考えられる。一方、産褥期精神障害も含めて、幻覚妄想状態、精神運動興奮、切迫した希死念慮を認める際は、有床の総合病院精神科での加療が必要である。よって、過去の精神科への入院歴の確認や、妊娠期間中の産科スタッフによる定期的な精神症状の評価は重要である。