特集 慢性疼痛で悩んでいませんか? 困ったときの包括的ガイド
ねらい
鋪野 紀好
1
1千葉大学大学院医学研究院地域医療教育学
pp.383-383
発行日 2026年4月1日
Published Date 2026/4/1
DOI https://doi.org/10.34433/dt.0000001763
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「痛み」は外来・病棟・救急・訪問診療など,診療設定を問わず日常診療で最も頻繁に遭遇する訴えの1つであり,とりわけ慢性疼痛は患者の生活機能,心理状態,社会参画にまで影響を及ぼす重要な健康課題である.慢性疼痛は,器質的疾患による疼痛が遷延する場合のみならず,末梢・中枢神経系の可塑的変化,心理社会的因子,睡眠障害や抑うつ・不安などが複雑に関与し,単純な原因探索だけでは理解しにくい.一方で臨床現場では,限られた診療時間のなかで診断未確定の段階でも治療が開始され,非ステロイド性抗炎症薬や鎮痛補助薬などの薬物療法に偏った対応となることも少なくない.その結果,効果不十分,治療の長期化,医療資源の過剰利用,患者-医療者関係の悪化といった問題を招くことがある.

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