特集 総合的な診療能力を高める 診断推論戦略Up To Date
ねらい
鋪野 紀好
1,2
1千葉大学大学院医学研究院地域医療教育学
2千葉大学医学部附属病院総合診療科
pp.1191-1191
発行日 2024年10月1日
Published Date 2024/10/1
DOI https://doi.org/10.34433/dt.0000000972
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近年,わが国では地域における医療体制の見直しや医師の地域偏在および診療科偏在を解消する重要性が再認識されるとともに,高度医療の浸透や地域構造の変化を踏まえた新時代に適応可能な医療人材の養成といった課題が顕在化している.そのなかで,これらの課題を解決するために「総合的な診療能力を有する医師」の育成が求められている.内閣府からの「経済財政運営と改革の基本方針2024」にも明記されているほか,卒前の医学教育の教育指針となる「医学教育モデル・コア・カリキュラム(令和4年度改訂版)」(文部科学省)でも「総合的に患者・生活者をみる姿勢」が新たな資質・能力として追加された.上記の背景のなか,「総合的な診療能力」を醸成することが,医学生や若手医師に限らず,実地医家にとっても「リカレント教育」としてその能力を再度磨き上げる必要性が高まっていることがわかる.
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