特集 日常診療で出会う成人先天性心疾患(ACHD)のみかた
遭遇頻度の高いACHD
Fallot四徴症術後
郡山 恵子
1
1北里大学医学部循環器内科学
キーワード:
Fallot四徴(TOF)
,
心内修復術後
,
肺動脈弁逆流
,
右室流出路狭窄
,
再手術
Keyword:
Fallot四徴(TOF)
,
心内修復術後
,
肺動脈弁逆流
,
右室流出路狭窄
,
再手術
pp.823-829
発行日 2025年7月1日
Published Date 2025/7/1
DOI https://doi.org/10.34433/dt.0000001425
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Headline
・Fallot四徴(TOF)は胎生期に漏斗部中隔が前方偏位することで生じる一連の形態異常により,低肺血流性のチアノーゼの病態を呈する疾患である.
・TOFの心内修復術はシャントの修復と右室流出路狭窄の解除である.右室流出路形成に使われることの多い一弁付きパッチや三尖付き導管の耐久性は約10年程度とされ,肺動脈弁逆流(PR)や狭窄を生じる.
・経胸壁心エコー図検査ではPR,右室流出路狭窄の評価は心拡大,収縮能の経時的な変化を評価する.
・心エコー図での右心の描出には限界があるため,心臓MRI(CMR)の評価が重要である.
・成人期の再介入は,CMRや心エコー図,カテーテル検査,心肺運動負荷試験など,多角的,かつ経時変化を加味した評価で至適時期を考慮する.

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