特別掲載 臨床スキルアップ 主訴とその他所見からの鑑別診断
第1回 息切れ
総論 息切れをみたら
中野 靖浩
1
,
大塚 文男
1
1岡山大学学術研究院医歯薬学域総合内科学
pp.1029-1033
発行日 2024年8月1日
Published Date 2024/8/1
DOI https://doi.org/10.34433/dt.0000000912
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
「息切れ」(shortness of breath)は,医学用語に置き換えると「呼吸困難」(dyspnea)である.慢性的な経過で急がないものもあれば,重篤で緊急性のある病態が隠れていることもあるため,適切に疾患を鑑別することが求められる.原因として想起しやすいのは,呼吸器疾患や循環器疾患,貧血であるが,ほかにも内分泌代謝疾患や神経筋疾患,婦人科疾患,精神疾患などもあり,発症経過に合わせてそれぞれ見逃さないポイントを押さえておくことが大切である.総論では,まず息切れを見逃さないポイントを簡単に述べ,次に網羅的な鑑別疾患を提示し,続いて各疾患の臨床的特徴について概説する.息切れの診療フローチャートも参考にし,適切に鑑別できるようにスキルアップしてもらいたい.
Copyright © 2024, SHINDAN TO CHIRYO SHA,Inc. all rights reserved.