特集 虚血性心疾患:日常診療から専門医による治療まで
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冠動脈血行再建:PCI vs. CABG
田口 裕哉
1
1岩手医科大学内科学講座循環器内科分野
キーワード:
PCI
,
CABG
,
左冠動脈主幹部病変
,
多枝病変
Keyword:
PCI
,
CABG
,
左冠動脈主幹部病変
,
多枝病変
pp.543-550
発行日 2023年4月1日
Published Date 2023/4/1
DOI https://doi.org/10.34433/dt.0000000233
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1 左冠動脈主幹部(LMCA)病変において,SYNTAX低・中等度スコア(32以下)の症例に対するPCIはCABGと遜色ない成績だが,SYNTAX高スコア例,2ステント留置を必要とするLMCA分岐部病変に対するPCIには課題が残る.
2 多枝病変,特に糖尿病合併例においては,PCIよりもCABGの治療成績が良好である.ただし新世代DES,血管内イメージングを用いた至適なPCIの治療成績は良好であり,今後の検討が待たれる.
3 PCIとCABGのいずれにおいても,治療成績が術者の技量に依存するところが大きいため,個々の症例ごとにハートチームによる治療方針の検討が必要不可欠であり,最終的には治療する医師と患者が協働して治療選択する共同意思決定が重要である.
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