特集 ポストコロナ時代の感染症診療
第II章 感染症診療各論
[4]呼吸器感染症
2 院内肺炎
関 雅文
1
1埼玉医科大学医学部国際医療センター感染症科・感染制御科
pp.103-108
発行日 2023年3月23日
Published Date 2023/3/23
DOI https://doi.org/10.34433/dt.0000000135
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Summary
1.院内肺炎は入院後48時間以降に発症した肺炎と定義される.
2.市中肺炎や医療・介護関連肺炎に比べると基礎疾患をもつ患者に発症し,耐性菌リスクが高い病原微生物が原因となることが多いため,重症化・難治化しやすい.
3.わが国の院内肺炎では,医療・介護関連肺炎と合わせて,重症度を評価して診療方針を決めるのが望ましい.
4.終末期医療を念頭において,高齢者における軽症から中等症の院内肺炎では耐性菌の増加を憂慮して,比較的狭域の抗菌薬から使用する方向にある(escalation治療).
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