特集 歯周病が及ぼす全身疾患への影響
歯周病の病因と特徴 歯周病と全身疾患
山崎 和久
1
1理化学研究所生命医科学研究センター 粘膜システム研究チーム
キーワード:
歯周疾患
,
消化管微生物叢
Keyword:
Gastrointestinal Microbiome
,
Periodontal Diseases
pp.1108-1112
発行日 2022年9月1日
Published Date 2022/9/1
DOI https://doi.org/10.34433/J00697.2022350901
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
<Headline>1 歯周病は口腔細菌叢の構成異常(dysbiosis)の結果生ずる慢性炎症性疾患で、最も患者数の多い感染症である。2 多形核白血球に影響を与える免疫疾患、糖尿病や喫煙などは歯周病の発症・進行のリスク因子となる。3 歯周病は歯周組織を破壊するだけでなく、動脈硬化性疾患、代謝性疾患、自己免疫疾患など様々な疾患のリスクを高める。4 歯周炎局所の細菌、細菌成分や炎症性サイトカインが血行性に遠隔臓器・組織に作用することに加え、嚥下された口腔細菌の腸内環境への作用が全身の炎症や代謝に影響している可能性がある。
Copyright© 2022 SHINDAN TO CHIRYO SHA,Inc. all rights reserved.