特集 膵疾患の診断・治療の進歩
各疾患の診断と治療 膵癌の化学療法、放射線療法
坂本 康成
1
,
奥坂 拓志
1国際医療福祉大学熱海病院消化器内科
キーワード:
Fluorouracil
,
腫瘍多剤併用療法
,
膵臓腫瘍
,
変異
,
BRCA1遺伝子
,
アルゴリズム
,
診療ガイドライン
,
BRCA2遺伝子
,
重粒子線治療
,
Olaparib
,
マイクロサテライト不安定性
,
放射線化学療法
,
Pembrolizumab
,
FOLFIRINOX Protocol
,
GnP Protocol
Keyword:
Genes, BRCA1
,
Antineoplastic Combined Chemotherapy Protocols
,
Fluorouracil
,
Algorithms
,
Practice Guidelines as Topic
,
Pancreatic Neoplasms
,
Mutation
,
Genes, BRCA2
,
Heavy Ion Radiotherapy
,
Microsatellite Instability
,
Chemoradiotherapy
,
Folfirinox
,
Olaparib
,
Pembrolizumab
pp.1061-1066
発行日 2020年8月1日
Published Date 2020/8/1
DOI https://doi.org/10.34433/J00697.2020360722
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<Headline>1 切除不能膵癌に対する化学療法の1次治療は、FOLFIRINOX療法またはゲムシタビン塩酸塩+ナブパクリタキセル療法が強く推奨されている。2 局所進行膵癌に対しては、上記化学療法の他に、フッ化ピリミジン系抗癌剤もしくはゲムシタビンと、放射線療法の併用治療も選択肢となる。3 切除不能膵癌に対する2次治療は、1次治療でゲムシタビン関連レジメン使用後はフルオロウラシル関連レジメンを使用し、1次治療でフルオロウラシル関連レジメン使用後はゲムシタビン関連レジメンを使用するが、MSI-High陽性膵癌に対してはペムブロリズマブも使用可能である。4 日本では第III相試験であるJCOG(Japan Clinical Oncology Group:日本臨床腫瘍研究グループ)1611試験が進行中であり、BRCA遺伝子変異陽性膵癌に対するオラパリブや、局所進行例に対する重粒子線治療など、今後、期待できる治療法の開発が進んでいる。
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