特集 くわしく知ろう小児の機能性消化管疾患
機能性消化管疾患の総論 Rome IV診断基準にない機能性消化管疾患:胃食道逆流症
深堀 優
1
,
石原 潤
,
水落 建輝
1久留米大学 医学部外科学講座小児外科部門
キーワード:
胃食道逆流
,
水素イオン濃度
,
胃底皺襞形成術
,
Proton Pump Inhibitors
Keyword:
Gastroesophageal Reflux
,
Fundoplication
,
Hydrogen-Ion Concentration
,
Proton Pump Inhibitors
pp.1153-1158
発行日 2022年9月1日
Published Date 2022/9/1
DOI https://doi.org/10.34433/J00642.2023033766
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▼小児GERDに関連する症状は多彩かつ非特異的であるため、症状、検査、治療の効果を組み合わせて的確な診断をすすめる必要がある。▼小児GERDの診断的検査は、食道インピーダンスpHモニタリング(MII-pH)を第一選択とし、MII-pHが施行できないときにpHモニタリングを行う。ただし、典型的なGERD症状を有する年長児においては上部消化管内視鏡を検討してもよい。▼小児GERDは、原則保存的治療で対応する。薬物治療ではPPIが第一選択として推奨されている。▼噴門形成術の適応となる症例はGERDハイリスク疾患を有する児がほとんどで、基礎疾患を有さない健常児が適応となることはまれである。
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