特集 小児在宅医療をすすめるために
医療介入、医療的ケアの実際 誤嚥性肺炎の管理
石井 光子
1
1千葉県千葉リハビリテーションセンター
キーワード:
経腸栄養
,
抗感染剤
,
肺炎-誤嚥性
,
医療的ケア
,
気道内誤嚥
,
口腔内細菌
Keyword:
Anti-Infective Agents
,
Enteral Nutrition
,
Pneumonia, Aspiration
,
Respiratory Aspiration
pp.1026-1031
発行日 2022年8月1日
Published Date 2022/8/1
DOI https://doi.org/10.34433/J00642.2022281574
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嚥下機能障害があると、呼吸器感染症状のない軽微な誤嚥をくり返すことで徐々に気道粘膜が損傷され、そこに病原性細菌を含んだ口腔・鼻口腔内分泌が誤嚥されることで、発熱や強い炎症性反応を伴う誤嚥性肺炎に進展する。▼誤嚥性肺炎では下肺野や心臓の背側に画像所見を認めるため、胸部CT検査が診断に有用である。▼嚥下機能障害があっても誤嚥性肺炎にならないよう、経管栄養の併用、嚥下機能に影響を及ぼす内服薬の見直し、口腔内衛星管理、唾液の流れ込みを防ぐ姿勢管理や呼吸療法など、日常の管理が重要であるが、最も有効な誤嚥防止方法は、気管切開によって喉頭と気管を分離する喉頭気管分離術である。▼誤嚥性肺炎治療は市中肺炎の起炎菌だけでなく口腔内常在菌を狙い抗菌薬が選択されることもある。
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