臨床研究
神経難病に対して誤嚥防止術を行った症例の長期観察
鮫島 靖浩
1
,
徳永 誠
,
中西 俊人
,
桂 賢一
,
時里 香
,
本田 省二
,
宮本 詩子
,
伊藤 康幸
,
木原 薫
,
中西 亮二
,
渡邊 進
,
森 麗
,
森 由紀子
,
熊井 良彦
,
月足 亜佐美
,
宮田 法
,
竹谷 剛生
,
金森 真央
,
田上 加奈子
,
長野 愛奈
,
郷 雄大
1寿量会熊本機能病院 耳鼻咽喉科
キーワード:
気管
,
気管切開術
,
喉頭
,
喉頭切除
,
コミュニケーション
,
神経系疾患
,
生活の質
,
Parkinson病
,
肺炎-誤嚥性
,
後向き研究
,
多系統萎縮症
,
難病
,
Kaplan-Meier法
,
気道内誤嚥
,
気管カニューレ
,
喉頭気管分離術
Keyword:
Trachea
,
Tracheotomy
,
Catastrophic Illness
,
Communication
,
Laryngectomy
,
Larynx
,
Nervous System Diseases
,
Pneumonia, Aspiration
,
Quality of Life
,
Parkinson Disease
,
Retrospective Studies
,
Kaplan-Meier Estimate
,
Respiratory Aspiration
,
Multiple System Atrophy
pp.1282-1287
発行日 2021年11月15日
Published Date 2021/11/15
DOI https://doi.org/10.32118/J02606.2022017303
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目的◆神経難病に対する誤嚥防止術の効果と予後を明らかにする。対象と方法◆当院でパーキンソン病や多系統萎縮症などの神経難病に誤嚥防止術を行った21例を対象とした。診療録による後方視的検討を行った。結果◆誤嚥性肺炎の発症は19例で減少し、経口摂取は6例が全量摂取、11例で楽しみ程度の摂取が可能となり有意な改善がみられた。しかし、経過とともに経口摂取が不能となる例がみられ、生存期間の中央値は49ヵ月であった。死因は突然死が多かった。考察◆神経難病に対する誤嚥防止術は、原疾患の進行に影響されるが、一時的にでも肺炎の心配がなくなり、気道管理が容易となり、ある程度の経口摂取が可能となり、在宅復帰ができることから患者のQOLに有用であると考えられた。
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