乳幼児によくみる泌尿器疾患 乳児の重複腎盂尿管･尿管瘤(1)

▼重複腎盂尿管は臨床上最も頻度の高い尿路奇形である。▼上位腎所属尿管に尿管瘤･尿管異所開口、下位腎所属尿管に膀胱尿管逆流を認めることが多い。▼尿管瘤に特異な症状として尿閉、異所開口尿管に特異な症状として持続性尿失禁がある。▼排尿時膀胱尿道造影による逆流の有無、DMSAシンチグラフィによる患側上下腎機能評価が重要である。▼女児の尿管異所開口において、開口部確認のためMRUや全身麻酔下に行う内視鏡検査が重要である。▼治療は内視鏡下尿管瘤切開術の他、上部尿路アプローチ(上位腎摘除術、同側尿管尿管吻合術)、下部尿路アプローチ(上下尿管を一塊とした膀胱尿管新吻合術、同側尿管尿管吻合術)がある。