特集 基本理論に基づいた小児漢方診療
疾患別漢方治療 発達障害・脳性麻痺
尾崎 裕彦
1
1きりんカームクリニック
キーワード:
注意欠如・多動症
,
感染
,
漢方薬
,
筋緊張症
,
腫瘍
,
消化器疾患
,
発達障害
,
睡眠-覚醒障害
,
脳性麻痺
,
冷え症
,
自閉症スペクトラム障害
,
虚弱体
Keyword:
Attention Deficit Disorder with Hyperactivity
,
Developmental Disabilities
,
Drugs, Chinese Herbal
,
Digestive System Diseases
,
Infections
,
Myotonia
,
Autism Spectrum Disorder
,
Cerebral Palsy
,
Neoplasms
,
Sleep Wake Disorders
pp.59-66
発行日 2022年1月1日
Published Date 2022/1/1
DOI https://doi.org/10.34433/J00642.2022057082
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
▼発達障害のうち、薬物療法の対象はおもに自閉スペクトラム症と注意欠如多動症である。▼発達障害の漢方治療の対象は、中核的な一次障害と随伴的な二次障害・併存症である。▼発達障害の漢方治療の原則として、五藏のうち精神機能や感情に関与する肝と心に作用する方剤を中心に用い、代表薬に抑肝散と甘麦大棗湯がある。▼脳性麻痺児者は虚証であることが多いため、漢方治療の原則として補気・補血や補脾・補腎を行う。▼脳性麻痺や重症心身障害児者の多くは成人後も小児科医が対応する機会が多く、虚弱体質、高齢者のフレイル、がん緩和ケアにも漢方治療は有用である。
Copyright© 2022 SHINDAN TO CHIRYO SHA,Inc. all rights reserved.