症例報告
自己免疫性脳症との鑑別が困難であった転換性障害の1例
長尾 江里菜
1
,
青田 明子
,
前田 恵里
,
赤司 賢一
,
鈴木 優一
,
勝沼 俊雄
1東京慈恵会医科大学 小児科学講座
キーワード:
カウンセリング
,
記憶障害
,
胸痛
,
自己抗体
,
鑑別診断
,
心理検査
,
頭痛
,
精神療法
,
変換症
,
髄液
,
自己免疫疾患-神経系
,
NR2B NMDA Receptor
,
髄液検査
Keyword:
Counseling
,
Chest Pain
,
Diagnosis, Differential
,
Memory Disorders
,
Headache
,
Conversion Disorder
,
Cerebrospinal Fluid
,
Autoimmune Diseases of the Nervous System
,
Psychological Tests
,
Autoantibodies
,
Psychotherapy
,
NR2B NMDA Receptor
pp.822-825
発行日 2020年6月1日
Published Date 2020/6/1
DOI https://doi.org/10.34433/J00642.2020265399
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
11歳男児。頸部リンパ節の腫脹と圧痛を認め亜急性壊死性リンパ節炎と診断し治療介入したが改善せず、顔面痛・倦怠感が出現した。内服治療で頸部リンパ節痛は消失したが、記憶障害、激烈な頭痛・胸痛などの新たな症状が出現した。一連の症状を転換性障害の症状と判断し治療介入した。一方、髄液中のGluN2B抗体が陽性となり、自己免疫性脳症も否定できなかった。現在心理療法のみで症状軽快したものの、鑑別は最後まで困難であった。
Copyright© 2020 SHINDAN TO CHIRYO SHA,Inc. all rights reserved.