特集 産婦人科における素朴な疑問と解説(2)産科編
妊娠中にいったん短くなった頸管長が再び長くなることがあるのはなぜ?
杉村 基
1
1浜松医科大学 医学部医学科産婦人科家庭医療学講座
キーワード:
子宮頸管熟化
,
子宮頸管長測定
Keyword:
Cervical Length Measurement
,
Cervical Ripening
pp.1206-1210
発行日 2022年11月1日
Published Date 2022/11/1
DOI https://doi.org/10.34433/J00525.2023015694
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子宮頸管部は線維芽細胞,単球マクロファージなどの間質細胞,細胞外マトリクスにより構成されている.妊娠中から陣痛発来時にかけて軟化から熟化し,短縮展退し開大していく.こうした生理的変化は不可逆的と考えられるが,妊娠の進行とともに児頭径の拡大などにより骨盤への陥入が妨げられると見かけ上の子宮頸管長の延長を呈する可能性はある.ただ,一連の過程に関してはヒトについて十分な解明がなされてはおらず,今後の基礎的検討が必要である.
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