特集 産婦人科における素朴な疑問と解説(1)婦人科編
腫瘍 卵巣明細胞がんで静脈血栓塞栓症が多いのはなぜ?
佐藤 豊実
1
1筑波大学 医学医療系産科婦人科学
キーワード:
危険因子
,
卵巣腫瘍
,
明細胞腺癌
,
静脈血栓塞栓症
Keyword:
Risk Factors
,
Adenocarcinoma, Clear Cell
,
Ovarian Neoplasms
,
Venous Thromboembolism
pp.1119-1123
発行日 2022年10月1日
Published Date 2022/10/1
DOI https://doi.org/10.34433/J00525.2022353396
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卵巣明細胞がんは罹患者数が年々増加しており、今後、診療の機会が増えることが予測される。卵巣がんでは治療開始前から静脈血栓塞栓症を併発している患者が多く、これに気がつかずに手術を行うと術後に肺塞栓症を発症させるリスクがある。明細胞がんは外因系凝固経路を活性化する組織因子を産生している頻度が高く、これが一因となって卵巣がんのほかの組織型より静脈血栓塞栓症の併発率が高いと考えられている。
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