特集 こんなときどうする?他科とのコミュニケーションガイド
(第5章)膠原病科・リウマチ科 抗リン脂質抗体症候群
舟久保 ゆう
1
,
三村 俊英
1埼玉医科大学 リウマチ膠原病科
キーワード:
血小板減少症
,
血栓症
,
妊娠合併症-血液系
,
流産-習慣
,
抗リン脂質抗体症候群
,
ハイリスク妊娠
,
周術期管理
Keyword:
Perioperative Care
,
Abortion, Habitual
,
Pregnancy Complications, Hematologic
,
Pregnancy, High-Risk
,
Antiphospholipid Syndrome
,
Thrombocytopenia
,
Thrombosis
pp.224-229
発行日 2022年3月25日
Published Date 2022/3/25
DOI https://doi.org/10.34433/J00525.2022140458
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<産婦人科医におさえてほしいポイント>・APSは動・静脈血栓症ならびに習慣流産・妊娠高血圧症候群などの妊娠合併症を主要な臨床所見とし、血中にaPLが検出される疾患群である・APSは不育症をきたす原因疾患のひとつで、3回以上(2回以上でも考慮)連続した妊娠10週未満の原因不明流産、妊娠10週以降の原因不明子宮内胎児死亡、妊娠34週未満の子癇、重症妊娠高血圧腎症、胎盤機能不全による早産がある場合にAPSを疑ってaPLを測定する。aPLが12週間以上の間隔をおいて2回以上検出される場合にAPSと診断する。・APS合併妊娠の標準的治療は、妊娠前または妊娠初期からのLDAと妊娠後早期らのUFH併用療法である。・APS合併妊娠および周術期管理の留意点として、妊娠中や分娩後に静脈血栓塞栓症を発症するリスクがあるのでD-dimerの測定や下肢静脈エコーを適宜施行し、予防的治療も行う。
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