発行日 2005年3月1日
Published Date 2005/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2005108049
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高力価IgG型β2-GPI依存性抗カルジオリピン抗体は,とくに若年者において血栓症の危険因子である.抗リン脂質抗体陽性者に対する血栓の一次予防に関するエビデンスはないが,少量aspirinの投与が推奨される.抗リン脂質抗体症候群では,動脈血栓症の既往を有する患者は動脈に,静脈血栓症の既往を有する患者は静脈に血栓を再発することが多いが,血栓症の再発予防に関してはINR 2.0~3.0程度の中等量warfarinが有効である.脳梗塞に関しては,aspirinと中等量warfarinが同等の効果であるが,動脈血栓に対しては他の血小板凝集抑制薬も有効と考えられる.流産歴のある抗リン脂質抗体症候群患者の妊娠に対する治療は,少量aspirinおよびheparinの投与が有効と考えられる
©Nankodo Co., Ltd., 2005