特集 こんなときどうする?他科とのコミュニケーションガイド
(第1章)新生児科・小児科・新生児外科 なんとなく元気のない新生児
中西 秀彦
1
1北里大学医学部附属新世紀医療開発センター 先端医療領域開発部門新生児集中治療学
キーワード:
感染
,
新生児疾患
,
心臓疾患-先天性
,
鑑別診断
,
代謝異常-先天性
,
水-電解質平衡異常
,
胃腸管アレルギー
Keyword:
Diagnosis, Differential
,
Water-Electrolyte Imbalance
,
Infections
,
Heart Defects, Congenital
,
Infant, Newborn, Diseases
,
Metabolism, Inborn Errors
pp.63-66
発行日 2022年3月25日
Published Date 2022/3/25
DOI https://doi.org/10.34433/J00525.2022140431
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<産婦人科医におさえてほしいポイント>新生児は、子宮内環境から子宮外環境への適応過程にある。よって出生時には明らかな症状がなくとも、その適応過程において何らかの問題があれば、様々なタイミングで症状が顕性化することを忘れてはいけない。中でも「何となく元気がない」という徴候の背景には、敗血症、先天性代謝異常、先天性心疾患など重篤な疾患が隠れている可能性があり、いかに迅速に全身評価と必要検査を実施し、治療開始の決断を選択することができるかが重要なポイントになってくる。そのためにも、まず日頃より正常新生児の身体所見を理解しておくことと、個々に児の元気な状態を把握しておくことが重要である。また症状や経過から「鑑別すべき疾患」を念頭において、まず"疑う"ことができるかどうかということも根本的な問題であり、早期発見の重要なカギである。そして疑わしい所見を認めた場合に、速やかに小児科医にコンサルトできるよう常日頃からコミュニケーションをとり良好な関係を築いておくことも重要である。
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