特集 QOLを考える
過敏性腸症候群とQOL
金澤 素
1
,
福土 審
1東北大学 大学院医学系研究科行動医学分野
キーワード:
生活の質
,
疾病による損失
,
過敏性腸症候群
Keyword:
Cost of Illness
,
Quality of Life
,
Irritable Bowel Syndrome
pp.350-356
発行日 2021年3月1日
Published Date 2021/3/1
DOI https://doi.org/10.34433/J00525.2021146839
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慢性再発性の消化器症状を呈する過敏性腸症候群(IBS)患者では健康関連QOLが障害されやすく、消化器症状重症度ならびに合併する心理社会的異常(特に不安・抑うつ症状)はQOLの低下に関連している。QOLはIBSに対する臨床試験におけるアウトカム評価の指標の1つとしてよく用いられている。女性IBS患者では男性患者と比較してより重症症状を訴えやすく、QOLも障害されやすい。IBS診療にあたっては、患者の心理社会的要因も十分配慮しながら、症状のみならずQOLの改善にも焦点を当てるべきである。
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