特集 QOLを考える
月経困難症とQOL
太田 郁子
1
1倉敷平成病院 婦人科
キーワード:
月経困難症
,
生活の質
,
疾病による損失
,
雇用
Keyword:
Cost of Illness
,
Dysmenorrhea
,
Employment
,
Quality of Life
pp.285-290
発行日 2021年3月1日
Published Date 2021/3/1
DOI https://doi.org/10.34433/J00525.2021146828
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
月経困難症は月経に伴う下腹部痛や腰痛であるが、生殖女性に高頻度に認められ、そのQOLに影響する。2人に1人といった割合で発現し、程度の差があるため、異常所見として認識されにくく、婦人科受診になかなかつながらない。わが国においてはおもに漢方薬、市販鎮痛薬等のセルフケアを好む女性が多い。しかしほぼ毎月発症する本症による労働生産性の低下、キャリア形成や育児・家庭活動への支障を考慮するとガイドラインに基づいた介入による適切な対策が不可欠であると考えられる。そのためには職場の協力のみならず、個々の女性のヘルスリテラシーを高め、正しい対処法を若年から周知しておくことも必要である。
Copyright© 2021 SHINDAN TO CHIRYO SHA,Inc. all rights reserved.