特集 最新産婦人科遺伝診療ABC
出生前遺伝学的検査と医療倫理
鈴森 伸宏
1
1名古屋市立大学 大学院医学研究科産科婦人科
キーワード:
出生前診断
,
診療ガイドライン
,
遺伝学的検査
,
臨床倫理
Keyword:
Genetic Testing
,
Practice Guidelines as Topic
,
Prenatal Diagnosis
,
Ethics, Clinical
pp.11-15
発行日 2021年1月1日
Published Date 2021/1/1
DOI https://doi.org/10.34433/J00525.2021086374
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出生前遺伝学的検査は、診断することで、女性の心理的・身体的負担を軽減するという考え方がある一方、検査の目的やアクセス、心理ストレス、社会的要素といった問題がある。生命倫理的な課題を含んだ診断になり慎重な姿勢で臨むことが大切で、医療倫理の4原則のうち、「自律(意思)尊重」と「正義(公平)」、すなわち「自己責任・自己決定」と「社会」の対立がある。このため命と向き合う夫婦とそれを受け入れる社会の相互の関係を医療倫理の側面から考える必要がある。
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