❹個人防護具着脱・手指衛生向上と物品の管理

精神科病院では，病棟単位の機能別や精神科疾患の特性から異食・誤飲・縊首・自殺企図など医療安全上の問題により個人防護具，手指消毒剤などの設置や廃棄が困難な場面が多い。自施設全体や，各病棟のインシデントレポートなどから上記の特性について分析を行う。自施設の個人防護具，手指衛生物品設置分析方法の1例として，医療安全インシデントレポートを活用できる（図1）。上記インシデント事例がある場合，個人防護具（personal protective equipment：以下PPE）や手指消毒剤，液体せっけん，ペーパータオルの設置ができない場合が多い。事例として，手指消毒剤や手袋の誤飲や異食，ディスポエプロンでの縊首未遂，マスクのノーズクリップでのリストカット事例などにも注意が必要である。