特集 ねじ子の重症熱傷
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森皆 ねじ子
キーワード:
ねじ子
,
重症熱傷
,
やけど
,
感染症
,
皮膚
,
減張切開
,
植皮
Keyword:
ねじ子
,
重症熱傷
,
やけど
,
感染症
,
皮膚
,
減張切開
,
植皮
pp.14-15
発行日 2024年9月20日
Published Date 2024/9/20
DOI https://doi.org/10.32249/en.2024100019
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2019年に京都アニメーションが災禍に見舞われたとき、私は外科医の友人に「ねえ、どうしてやけどって死ぬの? 僕にはよくわからないんだよね」ときかれたことがあります。たしかに、臓器さえ無事なら人間は生命を維持できるはずです。皮膚の表面がダメになったところで、内臓には関係がないはず。それなのにどうして心臓が止まっちゃうんでしょう? 一般的な医療従事者は軽いやけどの治療しか見たことがありませんから、皮膚のダメージが臓器にまで及ぶ過程がなかなか想像できません。あまりに遠く感じます。大規模火災が発生したときの世間の反応にも、同じ様子が見受けられます。当初は意識がはっきりしていた人が、翌日になって死の淵をさまよっているのはなぜか。火災現場からなんとか逃げ出した人が、数日後や数ヶ月後に死んでしまうのはなぜか。現場を離れてるんだからこれ以上のダメージは受けないはずなのに! まさか病院の対応が悪かったんじゃないよね!? などの理不尽を感じてしまうのです。 今回の記事は、このような疑問をなんとか理解し、消化できることを願って書きました。
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