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内容のポイント Q&A
Q1 病院機能に即した入退院支援で求められるものは?
地域包括ケア病棟は2014年度診療報酬改定で創設され,①急性期治療を経過した患者の受け入れ,②在宅で療養を行っている患者等の受け入れ,③在宅復帰支援の3つの役割を担い,急性期病棟と在宅療養の間に位置する中間的な病棟である.①~③に当てはまる患者であれば幅広く受け入れることが可能であり,急性期病棟,回復期リハビリテーション病棟で受け入れることができない患者も入院が可能である.したがって,各地域の特性および病院機能に応じて柔軟に入退院支援を行うことが求められる.
Q2 院内における組織の役割は?
地域包括ケア病棟には重症患者割合,自院から転棟した患者割合,緊急患者受け入れ患者割合,在宅復帰率等,細かな基準が設けられている.基準を満たすため,地域包括ケア病棟だけでなく急性期病棟,回復期リハビリテーション病棟の基準についても毎日計算を行っている.特に地域包括ケア病棟に院内から転棟可能な患者数を算出して毎朝病床運営・入院判定会議を行い,地域包括ケア病棟に入院する患者を選定している.
Q3 関係機関との連携・調整は?
連携先の病院で得られた診療情報を,インターネット上で共有できる石川診療情報共有ネットワーク(ID-Link)を運用している.加賀脳卒中地域連携クリニカルパスの運用もID-Link上で行い,患者転院前に閲覧できるシステムを構築し,業務効率の改善と地域全体での情報共有体制がつくられている.
Q4 特別な支援を要するケースへの対応は?
やわたメディカルセンターでは,地域包括ケア病棟に専属のソーシャルワーカーを1名配置している.毎月連携協力支援施設とZoomにて病床運営・入院判定会議を実施し,特別な支援を要するケースへの対応を検討している.当院から施設入所,自宅退院する患者の情報提供,訪問診療の依頼も行っている.
Q5 リハビリテーションチームがかかわる生活に配慮した支援は?
地域包括ケア病棟に理学療法士11名を専属配置し,集団訓練を午前・午後,それぞれ毎日1時間実施し訓練効果を高めている.一般病棟,回復期リハビリテーション病棟に配置されている作業療法士,言語聴覚士が地域包括ケア病棟でもリハビリテーションを行っている.住宅環境評価も適宜実施している.
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