Break 日本の管理栄養士・栄養士たちのグローバルチャレンジ―JICA栄養士隊員の活動を通じて②
フィリピンでの活動を通じて
高木 絢加
Ayaka Takagi
pp.209-211
発行日 2025年8月1日
Published Date 2025/8/1
DOI https://doi.org/10.32118/cn147020209
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
フィリピンの食事と食習慣
フィリピン人の主食は米であり,世界のなかでも1人当たりの米の消費量が多い国の一つである.自由にご飯のお代わりができる「アンリミテッドライス」があるレストランも多く,マクドナルドにもライスメニューがあるほど.食卓には家族分のご飯やおかずが大皿に並び,自分のプレートに取り分けて食べるスタイルが一般的.フィリピン人は食べることが大好きで食事の時間(=家族,友人と過ごす時間)を大切にしている.そして,おもてなし上手.誕生日会(基本,誕生日の主役がもてなす)やフィエスタというお祭りには決まってレチョン(豚の丸焼き;写真1)が出てくる.子豚を事前に購入し,イベント当日に向けて育て,当日にさばいて丸焼きにしていただく.皮がパリパリとしていてとてもおいしい!さらに,フィリピンはスペイン領であったことから,その食文化に影響を受けており「ミリエンダ」もその一つ.10時と15時頃の間食のことで,時間になると作業をいったん中断して,楽しいスナックタイムがはじまる.ミリエンダの時間は家族,友人,同僚との良好なコミュニケーションにも影響している.

Copyright © 2025 Ishiyaku Pub,Inc. All Rights Reserved.