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10代の女性アスリートの月経回復に対する早期介入の有用性
池田 陽子
1
,
熊谷 聡美
1
,
小林 範子
2
,
後藤 佳子
3
Yoko Ikeda
1
,
Satomi Kumagai
1
,
Noriko Kobayashi
2
,
Keiko Goto
3
1北海道大学病院 栄養管理部
2北海道大学病院 婦人科
3北海道大学病院 スポーツ医学診療センター
pp.692-694
発行日 2024年11月1日
Published Date 2024/11/1
DOI https://doi.org/10.32118/cn145060692
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はじめに
スポーツによる相対的エネルギー不足(REDs)は,長期的および/または深刻な問題のある利用可能エネルギー不足(LEA)が続くことで経験する生理的および/または心理的機能障害の症候群と定義され,一時的で適応可能な利用可能エネルギー不足の状態からの移行段階で健康やパフォーマンスに影響を及ぼすとされる1).「利用可能エネルギー不足」,「無月経」,「骨粗鬆症」は,女性アスリートの三主徴と呼ばれる2).持続的なLEAは黄体化ホルモンの分泌を抑制し,無月経と低エストロゲン状態を招き,骨量低下をもたらす3).国内の10~20代の女性アスリートの約4割が月経異常を呈し,若年者ほど骨折リスクが高い4).LEAは,短期的に競技パフォーマンスの低下を招き,長期的な健康問題となる.
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